| ええーっ！ その日は、中学校の４年に一度の同窓会。 私は、京都ホテルの一室で久しぶりの友と近況を語り合っていました。 皆、その外見に時の流れは正直に現れているものの、話してみると面影は消えていず、すぐ親しみを込めて会話することが出来ます。 しばらくすると、ある男性が側にやってきました。 「今、歯医者さん、行ってる?」 「うん、行ってるけど・・・。」 「そのお医者さん、名前何ていうの？」 「○○さん。」 私が答えると、彼は、 「やっぱり！」 と言う表情に変わり、嬉しそうに笑います。 「？？？」 「その人、ここにいはるよ。」 「！！！」 思わず辺りを見回すと、なんとその時通っていた歯医者さんが、いるではありませんか！ 見慣れた白衣ではなく、初めて見る普段の服装の姿で、グラスを持って談笑しているその人を見た私は、絶句！ 体が固まってしまうようなショックを受けました。 「とっても良い先生だから」と姉に教えられて行った歯医者さんで、先生に会ったとたん感じた懐かしいような、どこかで一度会ったような気持ちの理由がわかりました。 アウトドアのスポーツで、真っ黒に日焼けしたお顔にもじゃもじゃお髭、人なつっこい笑顔の先生と、卒業アルバムに載っている詰め襟の制服を着た少年を重ねるのは、とても難しい・・・。 優しく腕の良い先生はやっぱり先生でしかありません。 他の同窓生のように馴れ馴れしくお話することが、どうしても出来ない私は、同窓会から後も敬語でお話し続けています。 ひとつ心配なこと・・・。 私と同い年の先生は、私の歯がぼろぼろになる頃には、同じように年とって、老眼が進み、もはや治療できなくなっているのでは・・・ということなんです・・・。 2002/09/23(Mon) |
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